【初心者向け】助産師になるには?必要な資格やスキル・最短ルート・サポートを徹底解説!

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2024.11.1更新

「助産師になりたいけど、何から始めたらいいのかわからない」と悩んでいる人は多いです。助産師になるためには、看護師と助産師の両方の資格が必要です。この記事では、助産師になるための条件や、最短ルートを紹介します。

この記事を読めば、助産師の基本的な役割から、働き方や向いている人の特徴まで、助産師を目指す方に必要な情報がすべてわかります。

この記事の目次

助産師とは?その役割

女性

助産師は、妊娠中から出産、産後まで母子のケアを担当する専門職です。

助産師は妊娠から出産、産後ケアに至るまで母子のサポートを行います。妊娠中は、妊婦の健康状態を定期的にチェックし、異常がないか確認します。出産時は疼痛緩和や適切なケアをし、母子共に安全な分娩を提供します。

助産師になるために必要な条件

助産師になるためには、いくつかの条件を満たすことが必要です。

  • 看護師国家資格を持っている
  • 助産師国家資格を持っている
  • 女性である

看護師国家資格を持っている

看護師国家資格は、助産師になるための基本条件です。看護師国家試験に合格し、正式な看護教育機関を卒業する必要があります。看護師国家資格は、基本的な看護知識と技術を有していることの証明です。医療現場での実務経験があると、後に助産師としてのスキルアップにもつながります。

看護師として継続的に教育や研修を受けることも、専門性を維持し、助産師へステップアップするために必要です。実務経験を経ることで、看護師としての専門性を維持し、助産師への道が開けます。
»看護師国家試験の概要を解説

助産師国家資格を持っている

助産師国家資格は、妊娠・出産・産後のケアや、赤ちゃんの健康管理を専門的に行うための知識と技術を証明する資格です。助産師資格を取得するには、看護師資格を持った上で助産学科を修了し、助産師国家試験の合格が必須です。助産師の国家試験は年に1回実施され、出産に関する広範な知識が問われます。

試験に合格すると、厚生労働省から助産師免許が交付されます。助産師資格を持つと、専門的な医療行為が可能となり、妊婦や赤ちゃんの生命と健康を守る役割を担うことが可能です。
»助産師国家試験の基礎知識

女性である

助産師になるためには、女性でなければなりません。保健師助産師看護師法第三条に「助産師は(中略)女子をいう。」という規定があるので、男性は助産師になれません。
» e-Gov法令検索(外部サイト)

妊娠中から産後までのケアを行う助産師は、女性の方が良いと考える妊婦さんも多いです。日本では、男性は助産師になれませんが、アメリカやイギリスなどの外国では男性も助産師になれます。男性が助産師を目指すなら、海外で働くことを視野に入れる必要があります。

助産師になるための最短ルート

ルート

助産師になるための最短ルートは、看護師と助産師の資格を両方取得できる教育機関を選ぶことです。看護師としての実務経験が必須ではない場合もあります。

  • 助産師課程がある教育機関の場合
  • 助産師課程がない教育機関の場合
  • 5年一貫看護師養成課程校の場合

助産師課程がある教育機関の場合

助産師課程がある教育機関では、看護師資格を持つ人が助産師としての知識と技術を習得することが可能です。

  • 看護師資格取得後に1~2年間の追加教育を受ける
  • 助産師課程を修了すると、助産師国家試験の受験資格が得られる
  • 国家試験に合格すれば助産師としての資格が授与される

助産師課程では妊娠や出産、産後ケアなどの助産知識を学び、病院や助産院での実習を通じて実際の分娩介助も経験できます。助産師課程は、助産師として実践的なスキルが身につき、卒業後は即戦力として職場に入ることが可能です。

助産師課程がある教育機関を選ぶことは、専門性を高め、助産師としてのキャリアを築く上で重要です。

助産師課程がない教育機関の場合

看護師から助産師を目指す場合、看護師としての実務経験を積む必要があります。助産師教育プログラムに参加し、1~2年の専門教育を受ける必要があり、大学や専門学校、病院で受講可能です。助産師教育プログラムでは、妊娠や出産、産後ケアといった助産師に必要な知識と技術を取得できます。

助産師国家試験の受験資格を得るには、実務経験が必要です。実務経験を通じて、医療現場で基本的なスキルや知識を深めることが、助産師としての専門性を高める上で重要です。プログラムを無事に修了した後は、助産師国家試験に合格すると、助産師資格を得られます。

助産師資格を得れば、病院やクリニック、診療所などで専門的な医療を提供できます。

5年一貫看護師養成課程校の場合

5年一貫の看護師養成課程校は、高校卒業後に直接入学可能な特別プログラムです。特別プログラムの最大の利点は、看護師資格と助産師資格の両方を同時に取得できることです。学生は、看護基礎教育と助産教育が組み合わさったカリキュラムを受講します。

早期から臨床実習に参加でき、卒業時には即戦力として医療現場で活躍できるスキルが身に付きます
»助産師に必要な資格を取得する方法を詳しく解説

助産師に必要なスキル

助産師は専門的な知識と技術が求められます。助産師として必要な具体的なスキルは以下の3つです。

  • 医療知識と技術
  • コミュニケーションスキル
  • 緊急時対応スキル

医療知識と技術

助産師は、妊娠や出産の正常な状態を理解し、異常があれば速やかに対応する能力が必要です。分娩が進行しない場合に適切な診断を行ったりする技術が求められます。

コミュニケーションスキル

妊産婦とその家族と信頼関係を築くためには、分かりやすく説明するコミュニケーション能力が不可欠です。母親の不安を解消するために、優しく励ましながらサポートする姿勢が大切です。

緊急時対応スキル

分娩中には予測できない緊急事態が発生することもあります。緊急帝王切開が必要な場合や新生児の呼吸が安定しない場合に、迅速に医師と連携し対応する力が求められます。

助産師の働き方

助産師の働き方や仕事内容は多岐にわたり、ライフステージに合わせた柔軟な働き方も特徴です。

  • 助産師の主な職場
  • 助産師の主な仕事内容
  • 助産師のキャリアパス
  • 助産師の平均給与

助産師の主な職場

助産師は、生命の誕生に関わる重要な役割を担います。助産師の職場は以下の場所です。

  • 産科病院
  • 一般病院の産科部門
  • 診療所やクリニック
  • 助産院(バースセンター)
  • 保健所
  • 在宅出産サービスを提供する企業

大学や専門学校での教育や研究にも携わります。さまざまな職場で異なる環境とニーズに応じた知識と技術が求められるため、助産師には幅広いスキルが必要です。
» 助産師の働き方と働く場所の基礎知識

助産師の主な仕事内容

助産師は、妊娠中の女性や家族に対して専門的なケアとサポートをします。助産師の主な仕事内容は以下のとおりです。

  • 妊婦の健康管理や指導
  • 分娩の介助
  • 出産後の母体と赤ちゃんのケア

助産師のケアは、母親と家族が新しい生活をスタートする大きな支えです。助産師は母子の健康を守り、安全で快適な出産環境を提供する責任があります。産前産後の教育、緊急時の対応と管理も助産師の重要な業務です。

助産師は妊娠中の生活習慣や食事指導のアドバイスも行い、出産後の育児方法の指導も行います。助産師は、母親が自信を持って子育てに臨むための重要な存在です。家族計画に関する指導も行い、産後の体の回復を支援し、次の妊娠への準備を助けます。
» 助産師の仕事内容と役割を徹底解説!

助産師のキャリアパス

助産師としてのキャリアパスは多岐にわたります。多くの進路が考えられるので、選択肢は豊富です。助産師は、最初に病院や診療所で臨床経験を積みます。基本的な助産技術や知識を学び、経験を重ねることで専門性を高め、複雑なケースにも対応できます。

キャリア発展のために管理職や教育者になる選択肢もありますが、助産師としての深い知識と豊富な経験が必要です。世界中のさまざまな環境で助産スキルを活用して海外で働き、国際的な経験を積むことも可能です。自分で助産院を開業できますが、独立にはビジネススキルが求められます。

助産師の勤務形態は多様で、シフト制を採用している職場が多く、夜勤や長時間勤務が必須です。転職やパートタイム勤務も可能で、ライフステージに合わせた柔軟な働き方が可能です。

助産師の平均給与

助産師の平均給与は、経験や勤務地によって異なります。初任給は一般的に25~30万円程度です。経験を積むことにより給与は少しずつ増加し、10年以上の経験を持つ助産師の月収は、平均して40~50万円です。大学病院や専門クリニックなどの特定の施設では、さらに高い給与を得られます。

都市部では地方に比べて給与水準が高い傾向にあります。都市部は生活費が高いため、生活費に見合った給与が設定されているからです。助産師は基本給のほかに、夜勤手当やオンコール手当(※)などの手当が加算され、給与額が変わります。さまざまな手当は勤務形態や勤務地、勤務する施設によっても大きく変わります。

助産師として働く場合、給与情報を理解することはキャリアパスを考える上で重要です。
» 助産師の平均年収を徹底調査!

(※) オンコール手当とは、緊急時に即応できるよう待機する勤務形態に対する手当です。

助産師に向いている人の特徴

助産師は特定の資質や性格が求められ、赤ちゃんと家族の健康をサポートする重要な役割を担います。

  • 赤ちゃんが好き
  • 責任感がある
  • 思いやりがある
  • 体力がある

赤ちゃんが好き

最も大切なのは、赤ちゃんが好きなことです。助産師は赤ちゃんと頻繁に接する機会があり、赤ちゃんのケアが主な業務です。赤ちゃんの健康状態を観察し、家族に適切なアドバイスをする重要な役割があります。日々、赤ちゃんと家族のケアを行うため、赤ちゃんに対する愛情や関心が不可欠です。

赤ちゃんと家族との絆を深める手助けも行うため、赤ちゃんが好きな人にとっては大きなやりがいがあります。赤ちゃんの成長をサポートすることで、毎日が充実します。

責任感がある

責任感は、助産師にとってきわめて重要です。助産師は、母子の健康を守るという大きな責任を担っています。母子の安全と健康を最優先に考え、緊急時には迅速かつ適切な判断を下す必要があり、高いレベルの責任感が求められます。

責任ある行動は、母親や家族から信頼を得るために不可欠です。母親や家族の個人情報を守るという倫理的な責任を果たすことで、信頼される助産師になれます。信頼関係は、助産師としての仕事の質を高め、母親や家族にとって最高のケアを提供するための基本です。

思いやりがある

思いやりは、助産師にとって重要です。母親や家族の感情に共感し、必要なサポートをします。母親や家族が体験する不安や痛みに対応し、心理的に支え、寄り添う優しい心も必要です。出産は個人的かつ繊細な体験であるため、助産師は母親の感情を理解し、適切なサポートが求められます。

出産時の緊張を和らげるために、母親の話をじっくり聞いたり、安心できる言葉をかけたりすることも助産師には必要です。一人ひとりの感情に寄り添う姿勢は、助産師として信頼される基盤を築けます。

体力がある

助産師は、長時間立ち続ける仕事や夜勤が多いため、体力が必要です。分娩介助や緊急時の迅速な対応が必要な状況も多く、体力の維持は不可欠です。助産師の仕事は、精神的な強さと同様に、身体的な負荷に耐えうる体力が欠かせません。日常的な健康管理と体力トレーニングが、助産師を長く続けるための支えです。
» 助産師に向いている人と向いていない人を詳しく解説

助産師になるためによくある質問

助産師に関するよくある質問にお答えします。

助産師と看護師の違いは?

助産師と看護師は、提供するケアの範囲と専門性が異なります。助産師の仕事は、分娩の介助だけではありません。妊娠や出産、産後のケアを専門とし、母子の健康管理が中心です。看護師は、病院やクリニックで幅広い医療ケアを行い、医師の指示のもとで、病気やけがを持つ患者の治療や看護をします。

助産師になるためには、看護師の資格を取得した後、助産師の専門教育の受講と資格取得が必要です。厳格な教育プロセスを経て、助産師は出産に関連する特定の専門知識と技術を身に付けます。
»助産師と看護師の違いを詳しく解説

助産師になるための学費はどのくらい?

助産師になるためには、3年間で300~600万円の学費が必要です。金額の差が大きい理由は、国公立大学と私立大学による学費の違いです。国公立大学で年間50~60万円、私立大学では年間100~200万円かかります。

学費のほかに入学金や教材費、実習費などの追加費用が必要ですが、多くの学校で奨学金制度が利用可能です。経済的な支援を受けて助産師の資格を目指せます。一部の大学や専門学校では、看護師資格を取得した後に助産師課程を受けられますが、追加の学費が必要です。

助産師になるための期間はどのくらい?

助産師になるには、看護師資格の取得が必要です。看護師資格取得のために、看護大学で4年間、短大や専門学校では3年間教育を受けます。看護師資格取得後に追加で1~2年の助産師過程の教育を受けると、助産師としての国家試験を受けられます。助産師国家試験に合格すれば、助産師の資格取得が可能です。

一部の大学では、看護師資格と助産師資格の両方を取得できる4年間のコースもあります。5年一貫の看護師養成課程の学校もあるため、自分にとって最適な過程を選ぶことが大切です。

まとめ

女性

助産師の仕事は、出産のサポートと母子のケアが主で、多くの職場で活躍できます。助産師になるために必要な条件は以下のとおりです。

  • 看護師国家資格を持っている
  • 助産師国家資格を持っている
  • 女性である

助産師としての働き方もさまざまで、キャリアアップや独立開業も可能です。助産師は、母子と家族と密接に関わります。赤ちゃんや他者のケアが好きな人にとって、助産師は今後のキャリアアップの仕事としておすすめです。
» 助産師のやりがいを深掘り!専門職としての魅力とは?

blog運営者とわこ
助産師歴20年以上、転職を5回経験し、異業種にも一度挑戦しました。その中で特に感じたのは、転職がいかに難しく、そして大切なものかということです。

このブログでは、助産師が転職に失敗しないためのアドバイスや、私自身の経験談をシェアしていきます。皆さんが自分に合ったキャリアを見つけ、自分らしく働けるようにお手伝いしたいと思っています。

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