助産師転職面接【質問対策・志望動機・自己PR】5つの病院で得たリアルな体験と合格の秘訣

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2024.10.30更新

助産師転職の面接で最も重要なのは、転職理由と志望動機です。私自身、20年以上にわたって助産師として勤務し、5回の転職を経験してきました。

この記事では、これまでの5回の面接体験をもとに、助産師転職の面接対策や成功の秘訣を詳しく解説します。具体的な質問対策や志望動機の伝え方、自己PRのコツなど、実践的なアドバイスが満載です。

この記事を読めば、面接に自信を持って臨むための練習方法がわかり、具体的なステップが明確になります。
»助産師や看護師の成功率がアップする!転職活動の方法

この記事の目次

助産師転職:面接の重要性

注意点

面接は、履歴書や職務経歴書だけでは伝わらない自分の人柄やスキルを直接アピールできる貴重な機会です。助産師としての経験だけでなく、「どのようにその経験を活かして新しい職場で貢献できるか」を伝える場でもあります。

採用担当者は、あなたが職場の理念や環境にマッチするか、そして長期的に働いてもらえる人材かを重視しています。単に「技術や知識がある」だけでなく、コミュニケーション力や柔軟性、主体性といった人間性も評価の対象となります。

助産師は患者さんやその家族に直接接する職業のため、表情や態度、言葉遣いといった第一印象が特に重要です。面接官は、これらの要素を総合的に判断して採用の可否を決定します。

面接の重要性をしっかり理解し、自己分析や事前準備、模擬面接を通じて、面接当日には自信を持って臨むことが成功のカギとなります。

»転職に役立つ!助産師の自己分析の方法

助産師の面接体験談:私の5つの実体験から学んだこと

私が面接した5つの病院は次のとおりです。面接の様子と質問を以下にお伝えします。

  • 病院1:総合病院産婦人科
  • 病院2:周産期センター
  • 病院3:クリニック
  • 病院4:総合病院の混合病棟
  • 病院5:周産期センター

病院1

年間分娩件数

約350件。

総合病院産婦人科

4月に新卒として応募しました。面接形式は1対3で、面接官は以下の3名でした。

  • 事務部長
  • 看護部長
  • 看護副部長
質問内容
  • 高校生活の部活のこと
  • 志望動機

私はテニス部に所属していたため、練習の内容や活動について話しました。

病院2

年間分娩件数

約3000件。

周産期センター

4月に既卒として応募しました。面接形式は1対5で、面接官は以下の方々でした。

  • 事務部長
  • 看護部長、他3名
質問内容
  • 転職理由
  • 分娩介助件数
  • 休日の過ごし方
  • ストレス解消方法

病院3

年間分娩件数

約120件。

クリニック

中途採用に応募。面接は院長夫人1名と行い、途中で院長が一瞬入ってきました。今思えば、院長の行動は私の偵察だったように思います。面接中には、世間話も多くありました。

質問内容
  • 転職理由
  • 志望動機

病院4

年間分娩件数

約100件。

総合病院の混合病棟

中途採用に応募。面接相手は産婦人科の師長1名のみで、師長が一方的に話す感じでした。面接は穏やかな雰囲気でフレンドリーな感じでした。

質問内容
  • 転職理由
とわこ

師長との面接。こんなパターンもあります。

病院5

年間分娩件数

約1500件。

周産期センター

4月に既卒として応募しました。面接形式は1対8で、面接官は以下の方々でした。面接では主に面接官が話していました。

  • 院長
  • 副院長
  • 看護局長、他5名
質問内容
  • 志望動機

助産師転職の面接:面接を成功に導くノウハウとコツ

面接は、会場に入ってから出るまでがすべて含まれます。ここでは、面接の流れとそれぞれのポイントについて具体的に説明します。

  • 会場に入る
  • 待機する
  • 入室する
  • 面接
  • 退室する
  • 帰り

会場に入る

  • 約束の5〜10分前を厳守します
  • 受付します
  • コートを着用している場合は玄関で脱ぎます
  • 椅子に座って待つように勧められた場合は着席して待ちます
  • 椅子には浅めに腰かけて、担当者が来たらすぐに立って挨拶をします

待機する

  • 控室に通された場合は、自分の名前が呼ばれるまで待ちます
  • 椅子がある場合は、着席して良いです
  • 名前を呼ばれたら、ハッキリ返事をしてすぐに立ち上がります

入室する

  • 面接室に入る時には、ノックを3回します
  • 「どうぞ」と声がかかったら、「失礼します」と断って静かに入室します
  • ドアを閉めて椅子の横に立ち、会釈をしてから名乗ります
  • 「お座りください」と声をかけられるまで、立って待ちます
  • 椅子を勧められたら「失礼します」と断って着席します
とわこ

ハッキリと自然に名乗るのがポイントです。

面接

  • 面接官の目をきちんと見て回答します
  • 複数の面接官がいる場合は、視線を複数に配りながら答えます

退室する

  • 椅子から立ち上がり「ありがとうございました」とお礼を述べて会釈します
  • ドアの前で振り返って会釈をし、「失礼します」と断って静かに退室します
  • ドアを静かに閉めます

帰り

  • 受付の前を通る場合は、「ありがとうございました」とお礼を述べて会釈します
  • 場を出てからも、後ろから誰かに見られているつもりで、気を抜かないようにします

特に注意するポイント

時間厳守

基本的に遅刻や欠席は厳禁です。体調不良や諸事情によって遅刻や欠席を余儀なくされる場合は、事前に病院に連絡します。

当日は時間に余裕を持って会場に到着します。事前に一度足を運んでおくと、当日迷わずに行けるので安心です。事前の確認が難しい場合は、少なくとも30分以上前には会場に到着する努力をしましょう。

態度とマナー

  • 笑顔と適度なアイコンタクトを心がける
  • 相手の話をよく聞き、適切なタイミングでうなずく
  • 質問に対しては、明瞭かつ端的に答える

身だしなみ

人のイメージは第一印象である程度決まります。ポイントを以下に挙げます。

服装のポイント

・清潔感のあるスーツ
・スーツの色は、黒やグレー、濃紺
・スーツのサイズが合ってるか
・襟元や袖口が汚れていないか
・ストッキングが伝線してないか
・靴が汚れていないか

髪型とメイクのポイント

・清潔感のある髪型
・長い髪はまとめているか
・髪が顔にかかっていないか
・清潔感があり健康的な印象のメイク

とわこ

会場に入る前に、スマートフォンの電源を切りましょう。もし途中で鳴ったら、不合格の可能性が高いです。

よくあるミスとその対策

面接においてよくあるミスには対策をして挑みましょう。よくあるミスと対策は以下のとおりです。

  • 緊張しすぎる
  • 話が長くなる
  • 質問の意図を読み取れない

緊張しすぎる場合は深呼吸してリラックスし、前日にしっかり休むこと。話が長くなる場合は話す内容を、事前にメモにまとめて練習すること。

質問の意図を読み取れない場合は「具体的にはどういった点をお聞きしたいですか?」と確認しながら回答することが大切です。

助産師転職のための面接対策:転職理由と志望動機

転職理由と志望動機を整理しておくことが大切です。きちんと準備ができれば応用が効きます。面接対策で大切なポイントを以下に挙げます。

  • 一貫性ある転職理由と志望動機
  • ネガティブな理由をポジティブに変更
  • キャリアを見据えた転職理由を準備
  • 志望動機は自分の言葉で話す

転職理由とは

転職理由とは、新しい職場や職種に移ろうと決めた理由のことです。多くの場合、転職理由は「今より良い条件を求めて」という思いから始まるため、内容がネガティブになりがちです。ポジティブな表現に変えることを意識しましょう。

なぜ転職理由を聞かれるのか?

転職理由を聞かれる理由は、以下についてチェックするためです。

  • 応募者が職場に定着できる人材か
  • 就職後に戦力になっていけるか

面接官はできるだけ仕事を覚えて長く働いてもらいたいと考えています。転職理由から助産師として必要かを判断します。例えば前職からの転職理由が「残業が多い」だったとします。「すぐに辞められたら困るな〜」と不採用になる可能性があります。

「前の病院を辞めた理由はなんですか?」

前の病院を辞めた理由を確認することで、同じ理由で退職してしまう可能性を探ろうとしています。以下のような不平不満は避けましょう。

  • 人間関係でもめた
  • 希望する仕事をやらせてもらえない
  • 給料が少なかった

転職理由の回答例

実践的な回答例を以下に紹介します。

回答例1

前の病院では、質の高いケアを提供するために努力してきましたが、キャリアの次のステップとして新しい環境でスキルをさらに伸ばし、異なるケアの方法や経験を積みたいと考え、転職を決意しました。

勤務時間や労働環境についての見直しもあり、よりバランスの取れた生活を実現できる職場を探していました。

回答例2

前の病院では、患者様に質の高いケアを提供してきましたが、家族との時間や自分自身の健康も大切にしたいと考えるようになりました。

よりバランスの取れたワークライフバランスを実現し、仕事とプライベートの両立ができる環境で働くことで、心身ともに充実した状態で質の高いケアを続けたいと考え、転職を決意しました。

転職理由をポジティブに表現する方法

転職理由については、ポジティブな表現に言い換えることが重要です。ポジティブな表現への変換方法を具体的に示します。

  • 将来性がない
    ➡自分が活躍できる幅を広げたい
  • やりがいがない
    ➡これまで培ったスキルを活かしたい
  • 体制に不満があった
    ➡より高い視点で目標設定したい
  • 給料が低い
    ➡キャリアアップを目指したい
  • 労働環境が悪い
    ➡ワークライフバランスを重視して働きたい

志望動機とは

志望動機とは、この職場を選んだ理由のこと。応募した病院でなぜ働きたいのかを伝えるためのものです。前の職場でなければどこでも良い』という表現はNGです。志望動機の質問と注意点について説明します。

「当院を志望した理由を教えてください」

志望動機を確認することで、その人がどの程度の熱意を持っているのか、どのくらい病院の事を理解しているのか見極めようとしています。

なぜその病院でなければならないのか、どんな仕事がしたいのかをハッキリと伝えることが大切です。

志望動機の回答例

履歴書を丸暗記の回答では、わざわざ面接する意味がありません。自分の言葉でより具体的に説明するようにしておきます。志望動機の回答例を以下に紹介します。

回答例

貴院は地域に根ざした医療を提供しており、特に産科・助産業務において高い評価を得ていることを知り、大変魅力を感じました。

また、患者様一人ひとりに対する思いやりを持ったケア方針にも深く共感しております。これまでの助産師としての経験や、知識を活かし、チームの一員として貢献したいと思っています。

助産師転職面接:よくある質問と効果的な答え方

助産師の面接でよく聞かれる質問と、その回答のポイントを紹介します。具体的な質問は以下のとおりです。

  • 自己PRをしてください
  • あなたの強みはなんですか?
  • あなたの長所はなんですか?
  • 入職したら、どんな仕事がしたいですか?

自己PRをしてください

今までの助産師としての経験、どのような出産やケアに携わったか、何人の妊産褥婦をサポートしたかを具体的に伝えます。自分のスキルや経験が応募先の病院や施設の理念やニーズとどう合致しているかを説明。これまでの経験を基に、さらに成長し続けたいという意欲を示します。回答例は以下です。

回答例

私は3年以上、助産師として多くの妊婦さんや母親のサポートに従事し、分娩介助や産後ケアにおいてチーム医療の一員として責任を持って取り組んできました。

特に、○○(例:初産の方へのメンタルケアや母乳育児のサポート)に力を入れており、その経験を通じてコミュニケーション能力と迅速な対応力を磨いてきました。

貴院の『○○』(例:地域密着型のケア)の理念に共感し、これまでの経験を活かして、さらに患者さんに寄り添った質の高いケアを提供できるよう成長し続けたいと考えています。

あなたの強みはなんですか?

緊急時の対応力、分娩介助技術、チームワークのスキルなど、具体的な強みを挙げます。自分の強みが応募先の病院や施設にとってどのように役立つかを示します。回答例は以下のとおり。

回答例1

緊急時の対応力と分娩介助の技術には一定の自信を持っております。

これまでに○○件以上の分娩をサポートし、突発的な状況でも冷静に対応する経験を積んできました。

今までの実績を活かし、貴院でも即戦力として少しでも貢献できればと考えております。

回答例2

私の強みは、緊急時にも冷静に対応できる力と、患者さんに寄り添いながら適切なケアを行うことです。

これまでの経験を通じて、特に○○(例:ハイリスク妊娠など)において、患者さんやご家族に安心感を提供し、信頼関係を築くことに努めてきました。

貴院でも、この姿勢を大切にしながら、患者さんに最良のケアを提供していきたいと考えています。

あなたの長所はなんですか?

優しさ、忍耐力、共感力、リーダーシップなど、職務においてプラスになる性格的な特性を挙げます。その長所が助産師としての業務にどのように貢献するかを説明。回答例を以下に挙げます。

回答例

私の長所は忍耐力と共感力です。これまで、長時間にわたる分娩や困難な状況にも辛抱強く対応し、常に患者さんの気持ちに寄り添いながらケアを行ってきました。

患者さん一人ひとりの不安や悩みに耳を傾けることで、安心感を提供できるよう努めてまいりました。

貴院でも、この姿勢を大切にしながら、質の高いケアを提供していきたいと考えております。

入職したら、どんな仕事がしたいですか?

妊産褥婦のケア、新生児のケア、母乳育児支援など、助産師としてどのような業務に携わりたいかを具体的に述べます。応募先の病院や施設の特徴や方針に関連付けて、そこでどのような貢献ができるかを説明。新しい環境で学びながら、自身のスキルをさらに磨き、チームと協力して質の高いケアを提供したいという意欲を示します。効果的な回答例を以下に紹介します。

回答例

入職後は、妊産褥婦のケアを中心に、患者さん一人ひとりと信頼関係を築きながら、安全で安心できる出産環境を提供することに努めたいと考えております。

また、貴院の方針や医療チームの一員として協力し、患者さんやご家族のニーズに応じたきめ細やかなケアを実践していきたいです。

日々学びを重ね、常に自己成長を目指しながら、質の高いケアの提供に貢献できるよう努力してまいります。

面接官からの逆質問にどう答える?効果的な回答方法

逆質問とは

逆質問とは、面接の最後に面接官が応募者に対して「何かご質問ありますか?」とする質問のことです。どのように答えるかで、採用の合否が左右される場合もあります。    

この質問の目的は2つ。お互いに誤解のない状態で採用したい事と、自分の施設にどのくらい関心があるかを知りたい事があります。必ず何か質問を用意しておきましょう。逆質問の例と逆質問の意図は以下に挙げます。

貴院で働く中で、特にやりがいを感じる瞬間はどのような時でしょうか?

働く現場でどのような価値観が重視されているかや、貴院のスタッフが感じている達成感について知り、働く環境の雰囲気を把握したい。

貴院の助産師に対する教育・研修制度について、もう少し詳しくお伺いできますでしょうか?

自分のスキルアップや学びの場がどのように提供されるのかを確認し、今後の成長に役立つ環境であるかを知りたい。

貴院での助産師のキャリアパスについて教えていただけますでしょうか?

自分が長期的に貢献できる職場かどうか、またキャリアの成長機会がどの程度提供されているかを理解したい。

とわこ

「特にありません」は避け、ホームページに書いてある情報や調べればすぐわかる質問はしないように注意してください。

助産師面接前の不安を解消する方法

助産師として転職の面接を受ける前に、よく感じる不安についてお答えします。特に大きくなりがちな不安は、以下のようなものです。

  • 自分の経験やスキルの不足が心配です
  • 新しい職場に適応できるか心配です
  • 面接でうまく自分を表現できるか不安です

自分の経験やスキルの不足が心配です

自分の過去の経験を具体的に整理し、どのような場面で役立ったか、学んだことを明確にしておくことが大切。

たとえ経験が少ない分野があったとしても、その中で得たスキルや学びを強調し、どのようにその経験を活かせるかを自己PRで伝えることが重要です。

とわこ

学ぶ意欲や柔軟性をアピールすることも効果的です。

新しい職場に適応できるか心配です

事前に転職先の病院や施設について可能な限りの情報を調べ、面接時にその環境や働き方について質問することで、職場の雰囲気や求められる役割をより具体的に把握できます。

面接中に自分の適応力やコミュニケーションスキルについてアピールすることも有効。入職後のサポート体制についても確認しておくと安心です。

面接でうまく自分を表現できるか不安です

模擬面接を行うことで、実際の面接に近い状況を再現し、練習を重ねることで自信をつけることが可能。ポイントをまとめたメモを用意しておき、面接の流れをシミュレーションしておくと、安心して臨めます。

深呼吸やリラクゼーションのテクニックを使って、面接前にリラックスすることも効果的です。

模擬面接のメリットと練習法

実際の面接に備えるためには模擬面接が非常に有効です。模擬面接の利点とその方法は以下のとおりです。

利点

  • 実際の面接環境に慣れることができる
  • フィードバックを受け、改善点を見つけることができる
  • 自信を持って本番に臨むことができる

方法

  • 同僚や友人に面接官役を依頼する
  • よくある質問をリストアップし、練習する
  • 録画して見返し、自分の表情や話し方を確認する

面接成功のための最終チェックとまとめ

面接直前には、以下のチェックをして最終確認を行いましょう。

  • 服装・身だしなみ
  • 必要書類
  • 質問への準備
  • 時間管理
  • リラックス方法

面接が終わった後も気を抜かず、会場を出る際や受付の前での挨拶を忘れないようにしましょう。

助産師の転職面接は、これまでの経験やスキルをアピールするだけでなく、転職先で自分がどのように貢献できるかを具体的に伝えることが求められます。準備不足や緊張はパフォーマンスに影響を及ぼすため、事前の準備が何より大切です。

「面接は双方向のコミュニケーションの場」であることを意識してください。応募先の病院が自分に合う職場かどうかを見極めるチャンスでもあります。準備を万全にして、あなたの魅力を最大限に伝えられる面接となることを願っています。

» キャリアアップにつながる助産師の履歴書の書き方
» 専門性と信頼性を伝える助産師の職務経歴書の書き方

blog運営者とわこ
助産師歴20年以上、転職を5回経験し、異業種にも一度挑戦しました。その中で特に感じたのは、転職がいかに難しく、そして大切なものかということです。

このブログでは、助産師が転職に失敗しないためのアドバイスや、私自身の経験談をシェアしていきます。皆さんが自分に合ったキャリアを見つけ、自分らしく働けるようにお手伝いしたいと思っています。

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