【助産師の職務経歴書】書き方のポイント・例文・注意点を徹底解説

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2024.12.14更新

助産師として転職・就職活動を進める際に、採用担当者に好印象を与える職務経歴書を作成することが重要です。助産師としての専門性をしっかりとアピールし、これまでの経験やスキルを具体的に記載することが鍵となります。

この記事では、助産師向けの職務経歴書作成のポイントや、項目ごとの記載例、さらに効果的なアピール方法を詳しく解説していきます。記事の内容を実践し、次の職場でのチャンスを広げるために役立ててください。

この記事の目次

助産師の職務経歴書が重要な理由

助産師の職務経歴書は、専門性と経験を正確に伝えるために重要です。職務経歴書は、採用や昇進の際の判断材料として用いられます。キャリアアップの継続性や成長過程も示す役割があります。

職務経歴書は、採用先に対するPRの手段として効果的です。資格や特定の専門技術を正確に記述すれば、適切な職場環境や役割にマッチングする助けにもなります。

職務経歴書は自身の専門性をアピールし、より良い職場環境を得るための重要なツールといえます。

助産師の職務経歴書の書き方

書く

助産師の職務経歴書を書く際は、まず基本的な構成と内容の理解が必要です。職務経歴書を上手に書くことで転職時の第一印象を良いものにし、キャリアを有利に進められます。職務経歴書の基本的な構成と書くべき内容は以下の流れです。

  • 先頭部:表題、日付、氏名
  • 職務概略:これまでの助産師としての業務内容の概要
  • 職務経歴:勤務した医療機関名、期間、担当した主な業務(年代順)
  • 活かせる能力:助産師としての専門技術や経験
  • 資格・専門技術:取得した資格とどのように職務に活かせるか
  • 自己PR:自身の強みや志望動機、将来のキャリアプラン

上記の流れを参考にすれば、よりスムーズに職務経歴書を作成することができます。

①先頭部:表題・日付・氏名

助産師の職務経歴書を作成する際には、まず表題、日付、氏名を明確に記載します。記載の方法は以下のとおりです。基本情報を最初に記すことで、文書の正式な性質を示します。情報を明確に提示すれば、受け取る側に整理された印象を与えられます。

  • 表題:「助産師の職務経歴書」
  • 日付:提出日または作成日を記載
  • 氏名:フルネームを明記

表題・日付・氏名の記載例

とわこ

看護師経験者や異業種から助産師を目指す場合、職務経歴書のタイトルは「助産師の職務経歴書」ではなく、シンプルに「職務経歴書」とするのがおすすめです。

②職務概略

助産師としての職務は非常に多岐にわたります。助産師としての日々の業務内容や職場環境には、さまざまな要素が含まれています。

主な業務範囲は出産の支援、妊婦の健康管理、家族への教育などです。安全で健康的な出産経験を持てるよう妊婦と家族をサポートすることが主な役割です。チーム内では、コミュニケーションを取りながら協力し合うことが求められます。

目標達成のための具体的な取り組みや成功事例、どのように達成したかの具体的なエピソードを明確に示すことも重要です。

職務概略を適切に記せば、自身のプロフェッショナルな能力や責任感を表現できます。以下は、職務概略を書く際に参考にできる記載例です。

助産師として5年以上勤務し、正常分娩の介助やハイリスク妊娠の管理、産後・新生児ケアを担当。急変時の対応、リーダー業務、新人指導の経験もあり、地域の母子保健活動や教育プログラムにも積極的に参加しています。

とわこ

具体的な内容は次の「職務経歴」で記載しますので、ここでは簡潔に記載します。

③職務経歴

職務経歴を記入する際は、自分がアピールできる強みや能力を整理したうえで書き始めるのがおすすめ。以下は、職務経歴を書く際に参考にできる記載例です。

助産師としての職務経歴は、NICUとGCUの看護師としてスタートしました。2010年4月から2014年3月までの4年間、新生児の基本的なケアと家族への指導を行いました。看護技術とコミュニケーション能力の基礎はNICUとGCUでの勤務を通し、築くことができたと考えています。

2014年4月から2018年3月までは、大学病院にて助産師として勤務。分娩介助、産後ケア、妊婦健診などの重要な役割を担い、専門的な技術と知識を深めました。緊急時の対応能力も大学病院時代に向上させました。

2018年4月からは市立病院で助産師チームリーダーとして活動しています。具体的な業務としては、チーム管理や教育プログラムの開発、緊急時の対策計画の立案などを行っています。チームリーダーの役割を通して、高度な管理能力と専門性を学びました。リーダーシップを養い、助産師としてのさらなる成長を遂げられました。

2019年には国際助産師会議で新生児ケアの最新手法に関する研修に参加しています。2021年には地域社会で産前産後ケアプログラムを開発・実施しました。開発したプログラムは地域住民から高い評価を得て、地域社会への貢献としての新たな経験となりました。継続的な多方面でのスキル向上に意欲を持っています。

④活かせる能力

助産師としての経験を活かした能力も、職務経歴書において重要な要素。助産師は日々の業務で予期せぬ状況に直面することも多いため、効果的に対処するための能力が必要です。具体的には、以下の能力が挙げられます。

  • 人間関係の構築能力
  • 緊急時の迅速な対応力
  • 患者教育に関する知識とスキル(例:母乳育児支援、新生児ケア)
  • 患者さんと家族へのカウンセリング能力
  • コミュニケーションスキル
  • クリティカルシンキング
  • チームマネジメント
  • リーダーシップ

緊急時にも迅速かつ正確な判断をするためには、対応力とクリティカルシンキングは必須です。患者さんや家族との信頼関係構築や、助産師としての質の向上にコミュニケーションスキルも重要です。

チームマネジメントやリーダーシップの経験は、医療チームの一員として、またはリーダーとしてチームを牽引する能力を示します。スキルを具体的な事例を交えた記述で、専門性と貢献度を明確にアピールできます。

⑤資格

専門的な知識や技術を持つことを示す「助産師の資格」。採用側に専門性と信頼性をアピールできる材料となります。以下の資格は、助産師の求職活動に役立ちます。

  • 助産師国家資格
  • 新生児蘇生法の資格
  • 母乳育児指導の資格

助産師国家資格は、助産師として働くうえで法的に必須の資格です。助産師国家資格の取得により、正式に助産業務を行うことが認められます。新生児蘇生法は、緊急時の対応能力を示します。

母乳育児指導の資格は、母乳育児支援の専門知識を持っていることを示す資格です。より専門的なケアができる能力をアピールできます。

資格を職務経歴書に記載すると専門性や対応力をアピールでき、採用の可能性を高められます。

助産師資格の記載例

20☓☓年3月 助産師免許取得

»NCPR終了認定の職務経歴書の記載方法(外部サイト)

⑥自己PR

自己PRは、応募先が求める能力と自分のアピールポイントがマッチしていることが大切。以下は、自己PRを書く際に参考にできる記載例です。

幅広い出産支援とケアの経験を有しており、さまざまな患者さんのニーズに応えられます。急な状況変化に対しても迅速に対応できる判断力と対応力を持っています。過去の経験を活かし、緊急時にも冷静な対処が可能です。

患者さんの不安を軽減できるコミュニケーション能力も私の特長です。患者さんや家族との信頼関係を築くため、親身に話を聞き、わかりやすい言葉で説明することに努めています。

医療技術や知識の継続的な学習にも注力しています。最新の医療情報を取り入れ、質の高いケアを提供することが可能です。

チームワークを重視する職場環境の中で協調性も培ってきました。同僚や他職種のスタッフと協力し、患者さんに最適なケアを提供するための努力を惜しまない姿勢を大切にしています。

» 助産師の自己PRの書き方と例文、避けるべきポイントを解説!

助産師が職務経歴書でアピールしたいポイント

アピール

助産師が職務経歴書で特にアピールしたいポイントには、以下の2点が挙げられます。

  • 専門技術
  • 資格

助産師にとって専門技術と資格は、専門性と信頼を示すもの。患者さんが安心して出産や産後ケアを任せられる人材であるとアピールしましょう。

専門技術

専門性


専門技術は、助産師として患者さんの信頼を得るために欠かせません。助産師としての専門技術を書くことで、どのような知識や技術を持っているかを明確に示せます。助産師の専門技術には、以下が挙げられます。

  • 分娩の管理と支援
  • 新生児の初期ケア
  • 産前産後の母体管理
  • 緊急時の対応能力
  • 母乳育児の支援と指導
  • 妊娠中の栄養指導
  • ファミリープランニングと避妊指導
  • 妊娠中の健康教育とカウンセリング
  • 産科医との連携管理
  • 地域コミュニティとの連携

専門技術は母子の健康を守り、安全で快適な出産経験をサポートするために不可欠です。緊急時の対応能力は、母子の命を守るうえで重要です。妊婦教室や保健指導の実施経験は、教育的な役割を果たせる人材であることを示します。

分娩の際には母体の状態を正確に把握し、適切な介入を行う技術が求められます。新生児が生まれた直後のケアでは、生命維持のための基本的な処置を迅速かつ正確に行う能力が必要です。

専門技術を職務経歴書に具体的に記述することで、助産師としての専門性と経験の深さをアピールできます。

資格

助産師としての資格は、職務経歴書において非常に重要な要素です。知識や技術があることを示し、採用先に専門性と信頼性をアピールできます。

助産師資格は必須ですが、関連する他の資格を持っている場合も積極的にアピールしましょう。資格は単に技術を証明するだけでなく、取得までの努力や教育活動への参加意欲を示すものでもあります。専門性とともに、自己成長への取り組みも強調できるポイントです。

助産師が職務経歴書を書くときに注意したいポイント

助産師として職務経歴書を作成する際は、適切な表現を心がける必要があります。能力と経験をより効果的に伝えるためには、以下の点に注意しましょう。

  • 過度な専門用語の使用を避ける
  • 職務内容を重複させない
  • 経験は具体的に記載する

過度な専門用語の使用を避ける

助産師としての職務経歴書を書く場合、過度な専門用語の使用は避けましょう。助産師の技術や手順に関連する専門用語は、一般の人にとって馴染みがありません。採用担当者が必ずしも専門知識を持っているとは限らないため、専門用語が理解されない可能性があります。

専門用語を使う場合は、意味を簡単な言葉で説明するか、もっと一般的な言葉に置き換えましょう。誰でも理解しやすい書き方で、経験や能力を正確に伝えられます。

職務内容を重複させない

職務内容を重複させないよう注意すれば、多様なスキルや経験を明確に示せます。職務経歴の具体的な役割や成果は、詳細に記述すると重複を避けられます。

異なる職場での経験を区別して記述しましょう。同じ職種であっても、異なる環境や期間における役割や成果を具体的に強調してください。

1つの職場では特定の技術を用いた事例、別の職場では対応力を用いた事例を前面に出す、といった書き方が効果的です。それぞれの職務で独自の貢献や進歩を示すことを意識しましょう

職務の説明を進行形で記述すれば、現在もスキル向上に努めていることを示せます。職務経歴書は過去の記録としてだけではなく、未来への可能性も示唆する内容にする必要があります。

経験は具体的に記載する

経験の具体的な記述により、採用先に能力を理解してもらいやすくなります。具体的な記載の例として以下が挙げられます。

  • 各職務での具体的な業務内容
  • 担当したプロジェクト数
  • 具体的な成果物、事例
  • 目標達成率や改善率
  • 使用した医療機器の種類や技術、プロトコルの詳細
  • 対応した患者数や症例の詳細

例えば「産科での勤務中、100件以上の分娩介助を経験した」といった形です。具体的な数字を用いて成果を示しましょう。詳細を記述することで、経験がどのように次の職場で活かせるかが具体的に伝わります。

助産師の職務経歴書:記入時によくある質問とその答え

助産師の職務経歴書を記入する際によくある以下の質問に回答します。

  • 職務経歴書は手書きが良いですか?パソコンで作成しても構いませんか?
  • 使用する用紙にサイズの規定はありますか?
  • キャリアが浅い場合の記述方法は?
  • 異業種からの転職の場合、助産師経験がなくても書ける職務経歴書のコツは?

職務経歴書は手書きが良いですか?パソコンで作成しても構いませんか?

職務経歴書は、パソコンで作成するのが一般的です。特に医療分野では、正確さや見やすさが重視されるため、パソコンでの作成をおすすめします。

手書きの場合、丁寧さや誠実さが伝わる一方で、読みづらさや誤字脱字のリスクがあります。迷った場合は、パソコンで作成した方が無難です。

使用する用紙にサイズの規定はありますか?

通常は、白無地のA4サイズ用紙1~2枚でまとめるのが一般的。A4サイズがビジネス文書の標準となっています。指定がない限り、A4サイズを使用するとよいでしょう。

履歴書に付属されているものもありますが、助産師は特殊な仕事であるため、自分で用意することをおすすめします。

キャリアが浅い場合の記述方法は?

経験が浅い場合でも、助産師実習(病院やクリニックでの臨床実習)やインターンシップで学んだスキルを職務経歴書に記載すると良いでしょう。

異業種からの転職の場合、助産師経験がなくても書ける職務経歴書のコツは?

異業種での経験を通じて学んだスキルが、助産師としても活かせる点をアピールする方法を検討しましょう。

まとめ

サマリー

助産師の職務経歴書を書く際には、自身の経験と専門技術を効果的にアピールすることが重要です。基本的な構成として、以下の項目があります。

  • 先頭部:表題、日付、氏名
  • 職務概略:これまでの助産師としての業務内容の概要
  • 職務経歴:勤務した医療機関名、期間、担当した主な業務(年代順)
  • 活かせる能力:助産師としての専門技術や経験
  • 資格・専門技術:取得した資格とどのように職務に活かせるか
  • 自己PR:自身の強みや志望動機、将来のキャリアプラン

専門技術や資格の記載は能力を身につけている点だけでなく、取得のための努力や向上心を示すため重要です。専門知識が少ない人でも理解しやすいように、過度な専門用語の使用は避けましょう。

職務内容では異なる職場で得たそれぞれの経験を区別して記述し、内容を重複させないことも意識してください。経験は事例や数字などを詳しく記述するのも重要です。ポイントを押さえた職務経歴書の作成で、求職活動を有利に進められます。

»助産師転職、志望動機の書き方のコツと例文
» キャリアアップにつながる助産師の履歴書の書き方

blog運営者とわこ
助産師歴20年以上、転職を5回経験し、異業種にも一度挑戦しました。その中で特に感じたのは、転職がいかに難しく、そして大切なものかということです。

このブログでは、助産師が転職に失敗しないためのアドバイスや、私自身の経験談をシェアしていきます。皆さんが自分に合ったキャリアを見つけ、自分らしく働けるようにお手伝いしたいと思っています。

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